水金九鉱業遺跡は、産業遺産の姿、豊かな歴史、文化遺跡が完全な形で保存されており、経済、歴史、地質、植物など各分野の研究者の関心を集めています。エリア内の人文資源としては、集落の景観、歴史を感じる空間、太子賓館、日本建築の宿舎群、黄金神社、勧済堂など民俗・宗教に関するものがあります。自然景観、地形と水景の資源については、鉱山エリア、 坑口、輸送施設の動線や製錬所などが、鉱業の文化遺産となっており、台湾の鉱業の発展史を生き生きと記録しています。こうした点は、世界遺産登録基準第2項を満たすものと考えます。
鉱山閉山後、近年、集落の生活空間は次第に取り壊され、日本人高級幹部用の宿舎などは、長年、修復が行われなかったため、一部は解体されました。鉱山集落にも、景観にそぐわない西洋風の建物が建築されるようになっています。また、かつて金瓜石の集落を結ぶ動脈となっていたインクライン、索道の再現は困難だと言えます。社会と経済の急激な発展の中、金瓜石の集落は非常に弱り切った状態となっており、この点については、世界遺産登録基準第5項に合致します。
引用元:https://twh.boch.gov.tw/taiwan/intro.aspx?id=6&lang=ja_jp
当会主催「楽習会」「視察」等における、上記候補地に関わるレポート
石見銀山と水金九鉱山との関わりMAR2019
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