澎湖玄武岩自然保護区

およそ800~1100万年前に地球に深く沈みこんだプレートによって、マグマが盛り上がったことにより生じたとされる澎湖島。噴火のあとに溶岩が流れ、玄武岩の場合は冷え固まると六角柱になるケースが多いそうです。規則正しい六角形をしているのは人工的ではなく、自然現象であり、”柱状節理”と呼ばれます。

このような現象は世界遺産にも登録されているイギリスの「ジャイアンツ・コーズウェイとその海岸」や韓国の「済州島」をはじめ、世界遺産でなくとも様々な国や地域で見ることができます。

一方、澎湖島のそれは、傾斜状・放射状・逆さ状など柱状節理の形状の豊富な点や、地質学的なバリエーションには特徴があり、さらなる調査が期待されています。

ー当会主催「楽習会」より抜粋

澎湖玄武岩自然保護区では、地底から流出した火山溶岩が冷え固まり、様々な柱状玄武岩を形成しました。また、玄武岩によりで出来た島嶼が海蝕作用を受け、海蝕崖、海蝕洞、海蝕柱、海蝕溝など、美しい自然景観を生み出しています。アジア地域の諸島では珍しく、まさに世界遺産登録基準第7項に合致するものです。

澎湖玄武岩自然保護区の地質年代は、台湾海峡の火山溶岩が最も活発だった時代のものです。現在に至るまで非常に独特で優美な玄武岩の地理景観を維持しており、その雄大な柱状節理とバリエーション豊かな地形の変化は、世界遺産登録基準第8項に合致します。

澎湖玄武岩自然保護区は、辺境の地にあり、海流が激しく、岸壁が険しく切り立つため、訪れる人もまばらです。このため毎年4月から9月までは、保護種に指定されている希少鳥類にとって絶好の繁殖場所となっています。2002年には絶滅危惧種の海洋野生動物であるアオウミガメが産卵のために上陸しました。これは研究や保護する価値が極めて高いもので、世界遺産登録基準第10項に合致します。

引用元:澎湖玄武岩自然保留区-Potential World Heritage Sites in Taiwan (boch.gov.tw)

当会主催「楽習会」「視察」等における、上記候補地に関わるレポートや動画