当会初!阿里山国立公園での「ヒノキの植林プロジェクト」クラウドファンディングを実施します。

この度当会では、世界遺産登録候補地18ヶ所の中の一つであり、日本統治時代にヒノキの製材開発のために鉄道を敷いた阿里山国立公園において、ヒノキの植林活動への貢献を目的に、クラウドファンディングを実施することとしました。

以下の主旨にご賛同くださる皆様からの暖かい支援をお待ちしております!

経緯:

当会では7月に阿里山を訪問し、その自然的、文化的な価値を学ぶとともに、地域の団体である阿里山世界遺産協会との交流から、失われた原生の森林を復活させる活動に賛同し、3本のヒノキの苗木を植えてきました(詳細はコチラ)。しかし失われた原生の森を取り戻すには更なる植林と時間が必要です。

阿里山国立公園のヒノキの森は、1906年に日本の藤田組が着工した阿里山鉄道によって製材のために伐採が始まりました。藤田組の撤退は早かったようで、1910年に台湾総督府が工事を引き継ぎますが、日本統治下であった時代も含め1945年まで伐採が続いた結果、現在では千年以上の巨木はほとんど失われてしまったとされています。

阿里山のヒノキは、日本の本土においても神社建築材を中心に建材として使われることになりました。なお、日本の本土で使われたのはその一部であり、台湾における家屋や海外にも輸出されていたとする分析もあります。

なおこの時、ただ伐採しただけではなく、平行して造林も進められました。現地での植栽試験の結果、初期成長が最も優れていた日本原産のスギが選ばれ、伐採地に積極的に植えられたようです。ただ、スギの植林をして伐採を始めると、成長が早く年輪幅が広くなってしまい、加えて心材色が黒くなるという問題も発生しました。そこで、外来種から在来種への樹種転換が図られるようになり、近年になって阿里山でもスギを伐採してベニヒノキに改植する動きが出てきています。

主旨:

こうした背景を踏まえ、阿里山鉄道の開発と伐採した木材によって恩恵を受けた日本としても、改めて原生の森をよみがえらせることに対して、当会も積極的に貢献していきたいと考えます。世界遺産登録には、その森が自然環境本来の価値を保全しているかが重要な観点の一つになります。地域のため、そして世界遺産への登録を目指す未来のために、ヒノキの森林の再生にご協力をお願いします。

クラウドファンディングの詳細は12月23日より公開

以下のページよりご確認ください!

 https://camp-fire.jp/projects/view/716600